Webページに埋め込むFLASHやスタンドアロンのデスクトップアプリケーションとして実行するAIRといったFlexアプリケーションは、バイナリ形式の実行ファイルとして作成する必要があります。以前からこの実行形式のバイナリはフォーマットが公開され、Flashを作成するためのフリーソフトも各種公開されています。特に、GUI環境で簡単なアニメFLASHを手早く作成できるフリーソフトが人気のようです。
また、Adobe社からも公式開発環境としてFlex SDKが公開されています。本コーナーでは、このFlex SDKを使ってFLAHやAIRを作成してみることにしましょう。

Flex SDKは、Flexホームページから、ダウンロードできます。Flex SDKの基本部分はオープンソースとして公開され、無料で使うことができますが、AIR関連など一部非オープンソースの部分もあるようです(Flex SDKのダウンロード用アーカイブもオープンソースの部分のみをパッケージしたオープンソース版が用意されています)。

というわけで、この公式環境のFlex SDKを使って無料でFLASHやAIRの開発を行うことができるありがたい状況になりました。さっそく、Windowsにインストールしてみましょう。

Flex SDKを使うには、Javaが必要です。まず、サポートされているバージョンのJava(JDKかJRE)がインストールされているか確認しましょう。
インストールされていない場合は、Javaのサイトからダウンロードしてインストールします。この時、コマンドラインからディレクトリを指定しなくてもJavaを起動できるように、Javaをインストールしたディレクトリ内のbinディレクトリを環境変数Pathに追加しておきましょう。

Javaを入れたら、Flexホームページからダウンロードしたパッケージを展開し、適当なディレクトリに配置すればインストール完了です。Javaの時と同じく展開したディレクトリ直下のbinを環境変数Pathに追加しておくと、コマンドラインからコンパイラなどをコマンド名のみで呼び出せるようになります。

JavaとFlex SDKの用意ができたら、最後に実際にソースファイルをコンパイルしてFLASHを作成できるかテストしてみましょう。以下のようにラベルを配置するだけの小さなmxmlファイルを、FLASH(swfファイル)を作成するためのコマンドラインコンパイラmxmlcでビルドします。

<?xml version="1.0"?>
<mx:Application xmlns:mx="http://www.adobe.com/2006/mxml">
	<mx:Label text="hellow"/>
</mx:Application>

この「hellow」という文字列を持つラベルを配置するだけのmxmlファイルを、hellow.mxmlというファイル名で保存したら、コマンドラインから

mxmlc hellow.mxml

とすると、hellow.mxmlがコンパイルされFLASHの実行ファイルhellow.swfが作成されるはずです。hellow.swfをFLASHプラグインをインストールしたWebブラウザなどのFLASHプレイヤーで表示し、hellowという文字列(ラベル)が表示されることを確認してみてください。

以上で、Flex SDKの環境整備とコマンドラインからFLASHをコンパイルする流れを確認できました。Flexのサイトでは、充実した資料も公開されていますので、こうした資料も参照しながらFLASHを作ってみてください。


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