NTTドコモの携帯電話を対象とするiアプリ(DoJa/Starプロファイル)の開発には、作ろうiモードコンテンツで無料公開されているiアプリ開発ツールを使います。プロファイルごとに開発キットが公開されているので、対応する携帯電話にあわせてダウンロードしましょう。

iアプリ開発ツールのインストールには、事前にJava(JDK)のインストールが必要です。開発ツールによって対応するJDKのバージョンが異なるので、確認のうえインストールしてください。動作保証がないJDKで開発ツールを使う(DoJa3.5向け開発ツールで動作保証がされていないJDK1.6を使うなど)と、一部文字表示がおかしくなるなどの問題が生じることがあります。

開発を行う際のプロファイルは、DoJa3.5で対応できそうならDoJa3.5で開発すると対応機種が広がると思います。DoJa3.5は、アーカイブ100KB(プログラム+リソース)、スクラッチパッド(端末内記憶領域)400KBと小規模な携帯アプリ開発には十分ですし、最低限の機能は一通りそろっています。

ただ、DoJa3.5はCLDC1.0と組み合わせることになるので実数が使えない点に注意してください。また、DoJa3.5で開発を行うと900iシリーズでも実行可能ですが、この世代の携帯はかなり性能差が大きいようです。900iを動作対象とする場合は、実機で動作検証を繰り返して性能評価を行うことが必要でしょう。
手元に旧世代の携帯がない場合は、オークションなどで中古の携帯(白ロム)を比較的安価に入手できる場合があります。

DoJa3.5の範囲では開発が困難な場合は、DoJa5.0を検討してみましょう。こちらは対応機種がやや制限される(903i以降)ものの、容量が1MBに拡大され半透明ビットマップが標準になるなど描画系の機能も向上しているので、本格的なゲーム開発に適しています。903iシリーズ以降には、480*480ピクセル以上の描画領域(VGA)を持つ端末もあるので、機種を限定すれば高解像度アプリを開発することも可能です。

Starプロファイルになると、容量2MB、端末の解像度もWVGA以上と高度化します。ただ、現状では対応端末が限られるので、大容量と高解像度が必要でない限りは避けた方が無難でしょう。

開発対象のプロファイルを決めたら、対応する開発ツールをインストールします。まず、開発ツールにあったJavaをインストールし、続いてダウンロードしたインストーラを実行しましょう。

インストール時の設定はデフォルトで問題ありませんが、インストールされたディレクトリの下に開発する携帯アプリの各種ファイルが配置されるので、インストール先がアクセスしやすい場所になっているか、確認してください。

携帯アプリの開発時には、インストールしたディレクトリ内のappディレクトリの下にプロジェクトのディレクトリが作成され、その下にソースファイルなどが配置されます。srcディレクトリにはソースファイル、resディレクトリにはリソースファイルを配置します。

ビルドすると、srcファイル内のJavaファイルから生成されたclassファイルとresディレクトリ内のファイルが実行バイナリであるjarファイルに格納されます。jarに格納されたresディレクトリのファイルは、アプリからリソースとしてアクセス可能です。ただし、リソースを含めたjarファイルの容量がプロファイルの制限を越えると、エラーになるので注意してください。

インストールしたら、サンプルアプリのプロジェクトを読み込んでビルド、実行してみましょう。さらに、ソースを書き換えてビルドし変更が反映されるのを確認できればインストール完了です。


創作プログラミングの街 > 携帯iアプリ開発実験室